BLACK STREAM KENNEL Hakamata Goroku
『 もっと自然流な犬育てでいこう。 』  BSK 袴田語録  ~経験が語る本当のこと~
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肥満犬は不調和から生まれる
「獣医さんに太り気味と言われてしまって・・・ダイエットさせなきゃいけないんです」

ここのところ、そんな話をよく聞く。
確かに、最近の犬たちは肥満犬が多いのが気になる。


写真や映像などで野生の動物たちを見ると、犬族はもちろん、他の動物にいたってもまず肥満の個体は見ることがない。
自然界での暮らしはいつでも豊富に食べ物があるとも限らないこともあり痩せている時期もあるが、おおむね適正体重を保っているといえよう。


動物には自らのエネルギー要求量に合わせて食べ物の接収量を調整する能力が備わっている。
空腹でもないのに時間がきたから食べるとか、食べきれない量を無理して食べるという事もない。
肉食獣も無駄に獲物を捕らえたりする事もないと聞く。

どの野生動物も、自然界の中で周りの動植物と調和しながら自然の一部として、自分本来の姿を保ち最適なバランスで生きている。
そんな印象を持つ。


よく観察していると、人と暮らす犬たちだって自然と調和しバランスをとろうとしていることが伺える。

夏は暑さで活動が鈍るため、食事量も少なくなる。
反対に、冬は多くの犬種(寒い国原産の犬種は多い)にとって比較的過ごしやすい時期のため、食欲も増す。
冬の寒さに備えて秋から冬にかけては脂肪をつけるためにたくさん食べようとするのも、生まれながらに備わる本能であるといえよう。

飼い犬であっても、適切な状態を保とうと力が働いているのである。




それなのに何故、肥満犬が多いのだろう。

肥満の状態は、本来の姿ではない。
バランスを崩し、自然と調和できていない状態ともいえる。


残念ながらやはり私達人間がおおいに関係しているのだと思う。



肥満の原因としては、まず現代犬たちの普段の生活は摂取カロリーと消費カロリーのバランスが悪いためということが考えられる。

人と暮らしていると、おなかが空いている空いていないにかかわらず、時間が来れば食事にありつけるという恵まれた環境で過ごす事になり、そこにさらに魅力的な間食までもらうことができ、常に胃の中は食べ物で満たされている。

これは実に不自然な状態だ。

しつけ教室に通えばご褒美として食べ物が使われることも多く、ここ数年の間に生まれたおやつの習慣は肥満におおいに関係しているということは誰しも感じている事だろう。


それに加え、本来は自然の中で捕食する為に走ったり、地面の臭いを嗅ぎながら歩き回ったり、群れの仲間と遊んだりするのだろうが、家族の一員として飼われている犬達は絶対的に運動量が少ない。
特に都会暮らしでは、なかなか十分な運動量を毎日の散歩で取り入れることは難しいだろうし、家族が出かければ家の中でお留守番となる。
当然する事はなく、ただひたすら家族の帰りを寝て待つだけである。


最近では避妊、去勢をしている犬も多い。
手術をする事で食欲が増す犬も多くみられ、ここでも摂取カロリーと消費カロリーのバランスが崩れがちで、さらに生殖器の手術であるから当然ホルモンバランスをはじめ、全体の調和も崩れることが考えられる。

こうしたカロリーバランスの乱れ、本来の生態とは違う人間との生活が、あるべき姿から遠ざかり不自然な体型にさせてしまうのではないだろうか。




肥満と不妊手術が関係しているといわれていることは多くの飼い主さんが知っているはずだが、この手術後の健康管理において、私は問題点を感じている。

手術後はどうしても痩せにくくなることが多いため、太ってしまう前に食事管理の知識があることが望ましい。
しかし、一番アドバイスをしてもらいたい動物病院では具体的な減らし方について、これといったアドバイスをもらえることもほとんどない。
結果、太ってしまうまで何も対策を取れない人が多くなる。

術後の体調管理については飼い主さんの知識量とは関係なく飼い主さんに一任され、もし太らせてしまったら、そこで初めてダイエットフードや療法フードに変更することを勧めるといった病院がほとんどというのが現状のようだ。


手術後の体調管理を知らないばかりに、多くの人が太ってしまってから「減らさなければ!」と考え、せっかくのお気に入りの食事を与えられなくなる今の状況を変える必要があるのではないかと私は思っている。

食事量も減り、お気に入りのごはんも食べられなくなる。
将来的に、肥満によって健康を損なう事もあるかもしれない。
愛犬にそんな辛い思いをさせてはいけないはずだ。

この問題に該当する飼い主さんは、ぜひこの実態を知り次のことを実践して欲しい。



具体的な減らす量としては、元の量から10~25%程度少なめの量でよい。
術後すぐの太ってしまう前から始めるのであれば、少しずつ量を加減したりする余裕もある。
この時点であれば特別なフードに変える必要もない。
そして、多めの運動を心がけて毎日楽しく過ごすことを心がければ最高だ。



太ってしまってからだと、なかなか量だけでの調節は難しくなる。
量を減らすには限度があるからだ。

たくさん食べさせてあげたければ、その分運動量を多めにしてカバーするしかない。
相応の意気込みがないとダイエットは成功せず、この危機を乗り越えられない。

経験済みの方も多くいると思うが、どうしても食事量でコントロールしようと考えてしまいがちだが、肥満を解消するほどの量を減らす事は、飼い主さんも参ってしまう。
犬はどうしても今までもらっていた量を欲しがるし、空腹に耐えらない様子をみれば「かわいそう」という気持ちを常に持って接する事になってしまい、これは精神衛生上非常によくない状態だ。

こんなことはお互いにとって、とても不幸な事だと思う。

今、愛犬のダイエットを必要としている人は、ぜひとも十分な運動に取り組み、食事の量をギリギリまで減らす事のないようにしてあげて欲しい。




最後に・・・

私たち人間と犬とは、共に家族の一員としてよりよい状態で暮らすことが望ましい。

私たちが関わることで愛犬の調和のとれた健康が損なわれてしまうという事態はなんとしても避けたいものだ。



そうならないために、まずは犬たちが本能的に健康を維持しようとしているところを見つけてみることから始めてみてはいかがだろう?

例えば季節の移り変わりによって、食欲や体型、被毛の様子、体の動き具合なども少しずつ違う。

その日その日の体の調子によって食べる量を変えていることにも気が付くかも知れない。
食にムラがあると悩んでいるのは、実は食べる必要がないからそうしているのかもしれないという考えも浮かんでくる。

注意深く見てみれば、犬たちも調和を求め、本来あるべき姿で生きようと本能的に調整していることを感じるに違いない。
それを認めて、尊重してあげることができたら、きっと犬たちは本来あるべき健康な姿に近づいていくだろう。


小さな「自然の調和」を見つけてあげることで、今よりもっと愛犬を健康的に育てる事への関心も高まり、犬育てへの自信も湧いてくる。

愛犬とそんな関係を築いてもらいたい。




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